王子は岩がお好き?(という勝手な解釈)

全然絵描いてない…久々にペン握って練習。

 

この前書き忘れた…
千鳥の漫才も大好きだw

 

以下、読書感想

 

あらすじ
十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。

いやあ…すごい、やっぱり横山秀夫はすごい!!!!
あとがき読んだらこれ、デビュー作?みたいで。
これで賞とって新聞記者を辞めたとかなんとか。
そして2008年に加筆修正されたものを自分買ったわけですが。
初版が随分昔だとはとても思えないクオリティ、程良くセピア色の絶妙なバランスの小説といっても過言じゃない…。

あらすじにもあるように、犯人は当時この教師の教え子だったキタロー、ジョー、橘、3人の不良高校生だっつータレコミから
物語はスタートする。
当然3人それぞれまったく別の人生を歩んでいるんだけど。

時効まで24時間、おらゾクゾクすっぞ!!!
横山秀夫さんマジ半端ないわ……。

取調室で当時の出来事を事細かに語るキタロー、回想シーン・取調室、の繰り返し…されど全く飽きが来ない。
例えて言うなら、動画サイトによくあるMAD動画のBGMがいつの間にか次の曲に変わってた?ってくらい、場面の切り替わりが自然な流れ。
恐るべし、横山氏の文章力。

でね…殺人事件の話なのに青春物語なんだよね、この3人が「ルパン作戦」っていう、夜の学校金庫からテストの解答用紙盗む作戦を立てて実行するんだけど、いつもの喫茶店に集まり、これまたいつも同じ顔ぶれでくだらない会話を交わす…。
当時の情景が色鮮やかに脳裏に浮かぶ、これだけで泣きそうになるんだわ。

そしてその喫茶店のマスターは3億円事件の犯人、99%クロだと言われた男で、15年前の女教師殺人事件が起きたまさにその日…3億円事件も時効を迎えてた、、、っていう絶対的な技術がなければ書けないほど絡み合ったストーリー。
それがまた全然ゴチャついてなくてとにかく読みやすい。
読めば読むほどその時代にタイムスリップして感情移入が止まらない。
それと同時に、まだ駆け出し作家の横山氏はこの作品から既に「刑事のキャラと感情」をさりげなく物語に織り交ぜつつ、人情深さと硬派さを確実に読者の胸に届けているからすごい。
どんな小さなエピソードも、どんなささいな伏線も丁寧に確実に回収してきちっと開いた引き出しの中におさめてるんだな…マジすごいわ。

物語もいよいよ佳境に迫る頃…若手の刑事がその喫茶店へ乗り込む場面。

その刑事たちと読者である私の心がシンクロする。

喫茶ルパンがあった。「三世」がついたとはいえ、ルパンの名は十五年後の今日まで生き続けていた。
(375頁より引用)

ここに喜多や竜見や橘がいた。
笑い、怒鳴り、不貞腐れ、そして、こっそりルパン作戦を練ったりもした。
(376頁より引用)

もうここでえも言われぬ感動というかなんというか…。

そしてラストにかけては東野圭吾の『容疑者Xの献身』的な苦しさと切なさとが入り乱れて登場人物と一緒に嗚咽を漏らしちまったよ…。

以下、ネタバレ
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殺人と3億円強奪の犯人がマスターだってことは物語の中盤で薄々わかっちゃうんだけど、横山氏のすごいところは、
二転三転どうだ?どうだ?もっと読者を引っ掻き回してやれ~~~っていう下品な発想があまりないんじゃない?ってとこ。

著者の口から「犯人わかっててもいいよ、問題はそこじゃないから」そんな声が聞こえてくる気がする。
それはこの方のどんな小説でも言えることだけど、伝えたい心があって、たまたまそこに推理だとか事件だとかがくっついてきた、みたいな。

そんな作家はたくさんいると思うけど、それが決して感情論だけでは終わらず、確かな手腕あってこその完成度の高い物語に仕上がってるところが他と一線を画すところなんじゃ~ないかしら…。

 

あらすじ
親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、1つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?

理系作家東野圭吾ここにあり!!!という一冊。

数多く作品を世に出している著者だけど、このお話は『パラドックス13』を彷彿とさせますなあ。
絶望と希望、恐怖と愛情、みたいな色んな感情が沸き起こる、そんな作品。

どんなお話かと聞かれればSF?恋愛ミステリーってとこかしら。
冒頭からめちゃくちゃワクワクする、東野圭吾作品すべてに共通することだけど。

面白指数が高い位置からスタートして、キープしたままラストを迎えて最後きちんと締める!!みたいな。
エンタメってこれだよね、っていう見本のよう。

平行して走る電車、眼が合う男女、再会、失踪?記憶改ざん?もうおもしろ要素盛りだくさん。
無機質な建物、白い壁、怪しげな実験室、白衣、組織、アメリカ……等々、ハリウッド映画によくあるシチュエーションにワクワクしっぱなし。
誰の陰謀?真実は?尾行、監視、友情、裏切り、愛憎、ラストまで飽きることなく読者も突っ走れます。

簡単にあらすじ説明すると、主人公と親友、そして親友から恋人だと紹介された女性。
3人はヴァーチャルリアリティ?関係の研究室に勤めていて、この女性こそが冒頭で主人公が
想いを告げ損ねた「電車のあの人」ってわけです。
で、親友は主人公と違い体も小柄で片脚が不自由、そういったハンディキャップの使い方も東野さんうまいな~と。
やりすぎると「差別とは」みたいなくっさい話になっちゃいそうなんだけど程良いんだな。

で、主人公が忍耐の日々を過ごしている中、場面は突然変わりいつの間にか主人公と彼女は同棲中…。幸せな日々だけど何かが頭にひっかかる主人公。

「俺の記憶が間違っている」と次々とフラッシュバックみたいな現象が起こる。そしてアメリカに栄転したはずの親友の行方不明、彼女の怪しげな視線等々…色々ときな臭い方向へ…。

しっかし…読めば読むほどこの女性が親友くんを好きになる要素ってどこ?
マジで一度でも男として意識したことあんの?と思ってしまう。
まあ男に色気とかかっこよさを求めない……っていうところがまさにエリート理系女子ってことでリアルなのかもしれないけど。
親友くんは一応かなりの才能を持ってる?って設定のようで。

ちなみに、主人公の男がどこにでもいそうなそこそこリア充男子、なんだけど、親友の恋人への募る思いが読んでて苦しい。
この歳で恋愛ものに興味はないんだけど、このお話は恋愛要素があるからこそ素晴らしい。

そしてこのお話、2つの時系列を交互に並べて書かれている…。それにしても非常に読みやすい。
うまいなあ…と思う、すっげーセンスがいい。
と同時に、この平行していく感じが冒頭の一目ぼれ電車の平行走行、、、につながるような気がして一人ニヤニヤしちゃったw

ミステリーや陰謀の匂いをプンプンさせつつ最後には「愛」「友情」をバーンと読者にぶつけてくる、ここがもう東野圭吾なんだよなあ、さすが!!!!

 

あらすじ
墓石販売業を営む新納家。独断で中国進出を決めた父親に命じられ、礼と冴は幼馴染みの大友翔子が教える大学で中国語を習うことになった。一方、密入国者の林傑と羅偉慈は、瀬川公平のもとで高利貸しの取立て屋をしていた。瀬川が仕切る地下銀行の隠し金を奪うため、孫娘の翔子を利用しようと大学に乗り込んだ。礼の親友で殺し屋クリスも加わり、欲望まみれの奴らが闇金争奪戦を繰り広げることに。

こちらの著者お得意の「中国vs台湾vs日本」の構図をあまり深刻にならない軽いタッチで書いた一冊。
相変わらず密航船のくだりなど暴力的で実に良い。
中国人と台湾人のやりあう感じ、これも台湾出身の東山氏ならではの程良いさじ加減、やりすぎず嫌味がなく、政治色も見えないところが好き。
ただ、話の内容としては、よくある赤川次郎の極道ものみたいな薄味…。
セーラー服と機関銃(小説)を思い出したのは何故だろうw

そして唯一登場するヒロイン翔子がまあ強烈な女でw
『流』に出てきたヒロインもやはり強かった…これは著者の好みなのか??

しかしまあ墓石販売業ってところがまたマニアックですな…主人公の仕事としては地味じゃね??
いや、立派な仕事だけどさ…ギャングだよギャング、墓石って。

あと、お気に入りの場面。
主人公の礼が心の中で親父のことを「KGBかよ」って突っ込むシーンw