紅葉の美しい季節(誤字脱字修正)

作成中の漫画チラ見せ。
今回はエロじゃなくて本にするやつです。

先日、近所の散歩スポットへ、子どもたち行ってきた。
紅葉が美しくて、太陽の光を浴びてリフレッシュでたかな。

 

関係ないけど、兄が登山中に転倒?転落して骨折。
どうやら結構酷かったようで、救急車で運ばれた模様。
今度手術だとか…。以下、読書感想文です。

 

プラ・バロック
結城 充考 (著)

あらすじ
雨の降りしきる港湾地区。埋め立て地に置かれた冷凍コンテナから、十四人の男女の凍死体が発見された! 睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった――。機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣喰う、事件の深部へと迫っていく。

日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

これ、どうやらドラマ化されてるようで、知らなかったんだけど女刑事が流行ってた時期があったのか?
どうも自分は、やっぱり女が主人公ってのが合わないらしい。
女々しさが嫌い、かといって男勝りが売りならいっそのこと男が主役でいい、そんな我儘読者ですんません。

あとね、、、いちいち登場人物がカタカナってのが気になっちゃって。

ちょうどこの小説を読んでる頃に座間で起きた9人殺しの犯人逮捕の報道始まって、なんだかゾ~っとした。
いつも思うんだけど、こういった犯人を理解しようなんて思うことは多分危険。
警戒心を常に抱きながら、それでいて自分は自分らしく生きていくしかないよね、皆狂気と隣り合わせで生きてるんだから。
自分は若い頃、10回くらい殺されててもおかしくない経験をしてるので、こういったニュースを観るといつも、
「これは自分だったかもしれない」「私だけ生きててごめん」と思ってしまう。

話戻って、本作、非常に都会っぽい雰囲気。
雨の場面が多いせいか、モノクロのような、グレーのような、霧がかかったような、そんな雰囲気のままお話は終わります。
これといった派手な展開はなく、犯人との対決はとても安っぽく感じてしまった。
ただ、「自殺願望を持った人を集めてその協力をする」という手法が今回の、座間事件と酷似していて、
その罪の重さをどのように量るのか……結構考えさせられたかな…。
座間事件は「本当に死にたいとは思っていなかったかもしれない人を殺した」
それに対して本作品では「心から死にたい人を冷凍して殺した」+α、って感じなんだけど…。

ストーリーとしては、刑事ものにありがちな、上司?との確執、嫌がらせ、などイラつく要素が含まれていて、
「ああ、この人が意地悪していたのには理由があったのね…」と感じる場面はあれど、だからなんなんだ、と。

あと、シングルマザーの姉とその子供、シリーズものだから判断が難しいけど、必要なのか?と思ってしまった。
色々と中途半端な、ハードボイルド、とも言えないお話なんだけど、一応集団自殺と並行して起きている、被害者の首を狙った、ナイフによる惨殺事件、
この異なる「殺人事件」の意味は結構深い。
目的と手段、人間の危うさというか、決して押してはいけない禁断のスイッチみたいなものが、皆心のどこかに隠れている…そんな気がして恐ろしい。

 

MOMENT
本多 孝好 (著)

 

あらすじ
死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。

短編が苦手、と前々から言ってますが、、、これはよかった。
短編集というか、一話完結もので主人公はずっと一緒、大学生の神田くんです。

すっごく淡々と、でもきちんと一つ一つのオチにも工夫があり、寂しさ、やるせなさ、そして、優しさがある。
とても地味なお話ではあるけど、一話一話、かみしめるように読んでしまった。
苦しいとき、これを読むと少し楽になれるかもしれません。

 

WILL
本多 孝好 (著)

あらすじ
11年前に両親を事故で亡くし、家業の葬儀店を継いだ森野。29歳になった現在も、寂れた商店街の片隅で店を続けている。葬儀の直後に届けられた死者のメッセージ。自分を喪主に葬儀のやり直しを要求する女。老女のもとに通う、夫の生まれ変わりだという少年――死者たちは何を語ろうとし、残された者は何を思うのか。ベストセラー『MOMENT』から7年、やわらかな感動に包まれる連作集。

『MOMENT』と同時に買った一冊。
気づかなかったけど続編になってたw
MOMENTにて、おまえは男か!!!と思わずつっこみたくなる女性、森野が出てきましたが、本作は主役に昇格。
こちらも一話完結です。でもきちんと森野が心の整理をつけられる、ちゃんとした終わり方で好感が持てる。
もうこれの続編は出ないだろうな…。
前作を読んだだけでは、森野が幼馴染の神田くんに惚れているとは気づかなかったw
本作ではしっかり「女」してますw

いや~、なんか神取忍みたいなごっつい女性を想像してたんだけど、最初から結構いい女の設定だったのかな???
どうも、『MOMENT』がヒットしたことで、「じゃあいっちょ書いてみっか!!!」となったのがこの『WILL』なんじゃないか…。
どう考えても急に女になりすぎだw
でも、高校時代に両親を失った森野がその流れで葬儀屋を継ぎ、30の今日まで女社長として会社を切り盛りしてきたことで、様々な出会いに恵まれ、彼女自身の傷を少しずつ癒してくれたことは本当に読者として嬉しい。

番頭?のおっちゃんとのエピソードがまたいいんだなあ…。なんとくか、昭和的ベタな関係なんだけど平成も早や30年経とうというこの時代だからこそ新しい、みたいな…。
心がじ~~~んとするわあ。

神田くんが「1人」になった理由、もうね…ここで泣きましたよ。
2人の愛は決して色っぽくて激しいものではない、だけどとても深くて優しい。
読んだ自分が、少し優しくなれるような…そんな一冊です。

 

 
震える牛
相場英雄(著)

あらすじ
警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。 田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒屋を襲うだろうか。居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える二人の被害者、仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。
田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化と食の安全が事件に大きく関連していることに気付く。

私が買った文庫版は2013年出版されたもの。
これ、どこかの古本屋さんで100円だったから手にとったもので、何年前かな…買ったの。
3回くらい読んでますwちなみに、『閃光』と同時に買ったのを覚えてる。
確か、この2作と、筒井 康隆の『七瀬ふたたび』を買ったんだよなあ…。
すごく思い出深いのは、結婚・出産・子育て真っ只中でもう読書なんて気分じゃなくて細かい字も読みたくねえ、って時間が長かったんだけど、
このとき旅先でたまたま入った古本屋さんで夫が『閃光』を選んで、私も適当に『震える牛』『七瀬ふたたび』を選び、
読書復帰?したきっかけになったからだと思う。

その後、また読まない時期がきて、ある日友人が突然桐野夏生の『東京島』を貸してくれて、徐々に読書を再開したんだよな…。
その友人とは今は引っ越しで離れてしまい疎遠なんだけど、とても感謝してます。

この『震える牛』、よくよく考えたらタイトルでネタバレしすぎだろ、とw
今更気づいたわ…。
確か、消えたBlogにも以前感想書いた気がするけど、再読したので改めて。

主人公の田川刑事、ほんと地味でね~、奥さんすげ~明るくていい人だし娘もいい子だし、部下もいい奴なんだな~、珍しいパターン。
だから安心して読める。まあ物足りないと感じる人もいるだろうけど…。
ただ、これ話が結構込入ってくるので、あまり刑事が癖強すぎたら邪魔になると思うんだな。
犯人自白はやけにあっさりしてるんだけど、この、大手SCが思いっきり当時巨大化してきたイオングループを揶揄してて面白いw
衣料品店クロキンなんかもユニクロがモデルっぽいし。
かなり社会問題に切り込んでいて、取材とかしっかりした上で書いてるような、硬派なお話になってます。

この、地味~~な小説の中で、個人的に一番の見どころはズバリ、「田川刑事のメモ」だと思うw
とにかくこのおっちゃんが手帳にメモるの、ここがツボ。
私はジュリア・ロバーツとデンゼル・ワシントンの『ペリカン文書』という映画が大好きで、その理由の一つが、
ジュリア・ロバーツ演じる女子大生が図書館で調べものをしながらノートを取るシーンが多いこと。
図書館好き、本好き、文房具好きの自分にとっては眺めてるだけでご褒美w

本作は小説ながら、田川がメモる姿が目に浮かぶし、その描写もかなり出てくるのでたまらんのですw
犯人もオチも中盤でわかってしまうんだけど、田川と部下がその足を使って必死で集めた情報とメモ、これらがどうやって真相につながっていくか、見届けることが、この小説を読む目的と言っても過言ではないw