映画感想

映画感想

ムスタング


2019年製作/100分/フランス・ベルギー合作
原題:The Mustang

あらすじ
妻に暴行して重傷を負わせたために服役していたローマン・コールマンは牧場主のマイルズの下で職業訓練を受けることになった。そこでは、マイルズが組んだリハビリ・プログラムを受講することになった。そのプログラムはムスタングの調教を通して自身の人格を陶冶していくというものであった。ローマンは5週間後に売却される予定の馬を調教するように命じられた。

主役を演じたマティアス・スーナールツ、結構難しい役だったんじゃないかなこれ…。
2008年のベルギー映画『LOFT』にも出演してた俳優さん(この映画かなり面白いのでミステリ好きの人におすすめ)だけど日本では知ってる人は少ないと思う。

ローマンは社会復帰のための懸命な努力を続けてる…っていう設定なんだけど、生まれ持った短気な性格が災いし、夫婦喧嘩の最中妻に大けがを負わして服役してるんだけど、
その短気さっていうのが映画の中で全然出てこないので私はてっきり無感情症とか、感情表現が苦手とか、対人関係が人一倍うまくいかない系の男だと思って観てたんだよね…。
妻に大けがを負わせたっていう事実は中盤に出てきた、刑務所に面会に来る娘との会話の中で初めて明かされるので…。
だからいまいちローマンの苦悩が伝わってこなくて、馬の調教を教わり、調教が上達する過程で馬にブチギレて殴っちゃったりとか、そんなところでやっと短気さが垣間見れた感じ。
なので、その分感動も薄い。
あえて言うなら、現実としてこういう更生プログラムがあるということに感心したことだけが、この映画を観てよかったな、と思うところかな…。
ローマンの葛藤をちゃんと見せることができない点が大きな失敗。
この、気取った感じ「オーバー表現しませんよ」みたいな、ハリウッドとは違いまっせ、っていう…(私の邪推だけど)がフランス映画あるある。

傷だらけのふたり


2014年製作/120分/韓国
原題:Man in Love

あらすじ
闇金の集金係をしているテイル(ファン・ジョンミン)は、実は人情に厚い人間だった。ある日、彼は意識不明の男性の借金を取り立てに行った際に、娘のホジョン(ハン・ヘジン)を好きになってしまう。父親の借金を肩代わりさせられたホジョンは、あろうことかその張本人に借金をちゃらにする代わりにデートしようと提案される。

前半は素晴らしい。
もっとひねりがあるのかと思いきや、本当にシンプルに一目ぼれしちゃったチンピラが女を振り向かせるために必死なだけ、すごくいい。
それもまるで中学生のようなアタック方法。あれ?怖い人じゃないの?突然乱暴になるんじゃ…とかちょっとドキドキしてたのに、本当にただの優しい純粋な兄ちゃん、それを迫力あるファンジョンミンが見事に演じてる。借金取りなのに町の人に愛され、真っ直ぐに女を愛する男だった、なんかありそうでなさそうなキャラ。
欲を言えば二人が愛し合うまでをもっとひっぱってほしかったなぁ…。
結構あっさりくっついちゃったので。
と思ったら、後半がらりと流れが変わる、とても暗い。
あー、こういう展開なのね…残念だな…と。
ネタバレすると、不治の病系です。

ヤクザから足を洗いたいと言うも、古い付き合いの友人(闇金の所長?)に裏切られなんやかんやあって逮捕、実刑判決、そのまま刑務所に。
ちょっとびっくりしたのが不治の病だと執行停止になって出所できるってこと。
これは昔も今も韓国はそうなのかな?日本も??
刑務所の中で治療を断ったとかなんとか言ってたのでそこらへんよくわからなかったんだけど、
もうどうせ死ぬ人間だから放免ですよ、って怖くない?
無敵の人になって無差別に道連れにしたくなったりしないのかな?そこ気になってしょうがなかったわ。

ホジョンに会いに行くも、彼女はテイルを許そうとしない、まぁこのへんは、愛してるがゆえの意地ってもんだよね、わかりやすい。
以後ベタベタな展開なんだけどとにかくファンジョンミンの魅力が溢れた映画ではあった。
チンピラファッションのジョンミンがいちいちかっこいいし、優しくて不器用で愛情深いテイルに癒される映画だ。
あと、呆けてしまったテイルの父やいまだ同居してくれるテイルの兄夫婦と姪っ子など、家族愛も詰まってるお話だった。

ヒマラヤ ~地上8,000メートルの絆~


2015年製作/124分/韓国
原題:Himalaya

あらすじ
ヒマラヤ8,000メートル級高峰14座の登頂に成功した登山家オム・ホンギル(ファン・ジョンミン)は現役を退いた後、後輩ムテク(チョンウ)がエベレストで遭難死したことを知る。そこは地上8,750メートル、人間が生存できないデスゾーンと呼ばれる領域だった。後輩の遺体を回収するため、オム・ホンギルは共に偉業を成し遂げた仲間を再び集結させ「ヒューマン遠征隊」を結成し、記録には残らない遠征に挑む。

これ実話を元に作られた映画らしい…。
映像の迫力はすごかったんだけど、登場人物の性格がなぁ…。
図々しい若者キャラってあまり好きじゃないのと、カリスマ?登山家でありチームの隊長オムも、この新入りの若者への思いが強すぎて、
マジでこの新入りの遺体回収するためなら他のチームメイト全員犠牲にしちゃってもいいと思ってんじゃない?……とちょっとモヤモヤしながら観てしまったよ。

他の登場人物にもそういう身勝手な言動がチラホラ見えたので、なかなか感情移入しづらくてそこが残念。


ただ、可愛がっていた後輩のムテクが最初はウザかったんだけど、その一直線なところが後半で生きてきて、彼の死が尊いものだったのがよくわかる構成になってたのはよかったかな。無謀極まりない「仲間を絶対見捨てない」という綺麗ごとを自分自身が貫いたゆえの死、なかなか出来ることじゃない。

オムがムテクたち後輩を認めていく過程もとても微笑ましくて、いい作品だなとは思った。
つまりまとめると、この映画、ジェイクギレンホール主演の『エベレスト』よりちょっと劣るけど(あれも実話)、この前チョイ役の渡部篤郎目当てで観た邦画の『岳』と比べたら遥かに面白いw
そんな感じ。映像は本当に良かった。
どうやって撮影してんだろうこれ…。

工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男


2018年製作/137分/韓国
原題:The Spy Gone North

あらすじ
1992年、軍人のパク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は北朝鮮の核開発の実態を把握するため、コードネーム「黒金星」という工作員として北に潜入する。3年にわたる慎重な工作活動の末、彼は北朝鮮高官や上層部と確固たる信頼関係を築く。しかし1997年、大統領選挙をめぐる祖国と北側の裏取引によって、命懸けで行ってきた工作活動の意味がなくなってしまう。

これまた実話系。
韓国は実話を映画化するのが本当にうまい。
実話系特有のわざとらしいそっけなさや気取りがないのよね。
ちゃんとエンタメ作品としてうまく作られてる、これ役者の力も大きい。工作員パクが実業家に扮するんだけど、このファンジョンミンのうさんくさいスマイルとトークは『ナルコの神』の神父を思わせるw

撃ち合いも何もない地味な映画なんだけど結構見入ってしまった。
なにより北の偉い人が本物みたいで怖かったw

ファン・ジョンミンとイ・ソンミンの会話とか、互いに相手に対する印象の変化が面白くて、淡々と描かれてるけど胸が熱くなった。
南と北でありながら2人が同じ志を秘めてるってところ、あまりグダグダと説明的になってなくていいんだよなぁ…。
そして政治のかけひきの汚さ…ここまで映画にしちゃうんだから韓国なかなかエグイ。
しかし、こんな風に工作員をごみのように捨てるなんて、これが現実なんだからすごく残酷。
この映画、とにかくラストがいい、すごくイイ。

ザ・フォーリナー/復讐者


2017年製作/110分/イギリス・中国・アメリカ合作
原題:The Foreigner

あらすじ
クァン・ノク・ミン(ジャッキー・チェン)は、特殊部隊に所属していた過去を封印し、ロンドンでレストランを経営していた。高校生になる娘の成長を見守っていたが、彼女は無差別テロによって命を落としてしまう。憤怒に駆られた彼は、特殊部隊時代に培ったスキルを駆使して犯人を捜し出し、リベンジしようと決意する。調査を進めていくと、北アイルランドの副首相リーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)の存在が浮かび上がる。

意外とややこしいストーリー。この北アイルランド副大統領が支持率のための自作自演で爆破テロを指示?したってことかな。ちょっと退屈で早送りとかしながら観てたのでいまいちわかんなかったけどきっとそういうことw娘を失いキレたクァン(ジャッキー)、死にかけのジジイみたいだったのに突如キレッキレの身体能力を見せ始める、ちょっと笑ったw

犯人誰やねん言えや、を繰り返し爆発物を仕掛けるクァンはもはや爆破テロ犯wでも無差別殺人なんてもちろんしない。でも大暴れする。

ちょっとびっくりしたのが、事前情報なし、あらすじも読まずに観たもんだから副大統領がピアース・ブロスナンってことに最後まで気づかなかった…。

「このハリウッド映画にいそうだけど誰かの下位互換みたいなツラした腹から声出てない爺さん誰やねん」って思いながら観てたんだよね…怒鳴るシーンとか全然声出てなくて、お前本気で怒ってんのか!!!!メシ食って元気な声出せ!ってちょっとヤキモキしてたよ……普通の場面でもなんだか棒読みだから、こいつほんと年だけくってて演技の勉強してこなかったの?とか…頭の中で結構な暴言吐いてましたごめんなさいw

まさか…ブロスナンだったとは…。

まぁジャッキーが元気でがんばってくれてるだけでありがたいですわ、中国共産党の犬呼ばわりされ香港から裏切者扱いされてるとはいえ、なんんやかんやと永遠のスターです私にとって。

でもこの映画、意外とレビュー高評価で、ちょっと意味わからん。

82年生まれ、キム・ジヨン


2019年製作/118分/G/韓国
原題:Kim Ji-young: Born 1982

あらすじ
結婚を機に仕事を辞めたジヨン(チョン・ユミ)は育児と家事に忙殺され、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。ある日、ジヨンは他人が乗り移ったかのような言動をするようになり、さらにその時の記憶は全くなくなっていた。夫のデヒョン(コン・ユ)はジヨンにその真実を告げることができずにいた。

 

つい先月同タイトルの本を買って読んだばかりなんだけど映画版はまたちょっと違う印象。なんちゅーか、ジヨンがちょっとうっとしい?かな…。
彼女が夫の出世を妨げてまで社会復帰したところではたして長続きするのだろうか?と思っちゃって。
息子も娘もいる身としては誰寄りというわけでもなく終始複雑な気持ちで鑑賞した。
里帰りの面倒くささとかその他もろもろはきっとあるあるなんだろうけど、ジヨンの義母の心配も痛いほどわかる。
育児休暇で会社から戦力外通告されている同僚がいる中ジヨンのためにその道を選ぼうとする夫デヒョン、自分が母親の立場ならやっぱ「それで本当にいいのか?」って思うわな…。
まぁこういうのは実際子どもが生まれて、夫婦互いに何もかも初めての状況を迎えてやっと気づくものだから、事前にああだこうだ約束したり計画立てるのは難しいんだろうけど。

あと、義母が反対したくらいで働けない…なんて覚悟ならやめとけよ、と思うんだけど、案の定最終的には今自分がやるべきことは育児なんだ…っていう形で落ち着いてた、それも意外だったけど。
なんだか何が言いたい映画なのかわからなかった印象。
でも意外だったのが旦那がすげーいい奴ってこと。
なんか結局ジヨンより旦那側の葛藤や苦悩がよく伝わってきたかな。
すごく良かったのは、女上司が男社会で生き抜くためにどうやって耐えてきたか、がリアルで、この場面だけでも日本の男たちは観るべきだなと。

JSA


2000年製作/110分/韓国
原題:JSA: Joint Secury Area

あらすじ
南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。生き残った南北の兵士たちは何故か互いに全く異なる陳述を繰り返した。両国家の合意のもと、中立国監督委員会は責任捜査官として韓国系スイス人である女性将校・ソフィーを派遣。彼女は事件の当事者たちと面会を重ねながら徐々に事件の真相に迫っていく。そこには全く予想外の「真実」が隠されていた……。韓国で「シュリ」の記録を塗りかえ歴代興行収入No.1となったヒューマン・ポリティカル・サスペンス。

韓国の兵士を演じたイビョンホンが若いな~、可愛いかったな。
ソン・ガンホはオ・ギョンピルという朝鮮人民軍中士を演じたんだけど、本当にこの人も演技がうまい。
2人とも演技をしてるとは思えない自然さなんだよね、達人だと思うわ。

昔から観たかった映画なんだけど、思っていた感じと違ってた。こんな話だったとは…。
密かに仲良くなった北の2人と南の2人の和やかで微笑ましい光景に、より胸が痛くなる。
彼らに一体何があったんだ……と思わせる冒頭からの流れがとてもうまい。
サスペンス映画としてもかなり上質だと思う。
その、真実が解明する場面の緊張感、緊迫感、迫力、素晴らしかった。
そして、オ・ギョンピルの冷静さと内なる温かに、そりゃ男たちに慕われるさ…って。

唯一しっくりこなかったのが、事件の捜査をしに来たソフィー・E・チャン(スイス軍少佐)役のイ・ヨンエ、あまりうまくないしなんだか場にそぐわない。
むさくるしい兵士ばかりの映画の中で華が必要だったからなのか?よくわからん。
この女優さん、後年あの『チャングムの誓い』で有名になったらしい。

この映画もいわばノワールなんだろうな…。
ものすごく悲しい結末だった。

それだけが、僕の世界


2018年製作/120分/G/韓国
原題:Keys to the Heart

あらすじ
40歳を過ぎたジョハ(イ・ビョンホン)は、アジアチャンピオンだったこともある元プロボクサーだが、今では昔の面影はなかった。ある時、彼は子供の頃家を出て行った母親と数十年ぶりに再会し、そのとき初めて自分にサヴァン症候群という病気の弟ジンテ(パク・ジョンミン)がいることを知る。

障がいを持つ兄と弟…といえばあの名作『レインマン』を誰もが思い浮かべるけど、こっちの作品は弟が障がいを持ってる。
私はレインマンよりもこっちの方が好きだ。
韓国映画にありがちな貧困問題と家庭内DVなどが盛り込まれていて、その配合が見事だと思う。
それに、ピアニストの要素があることで、暗くなりがちなこの作品をとても華やかなものにしてるところがうまい。

かっこよさを見事に封印したイビョンホンのたまにちょっとキモくなる演技も流石だが、弟役のパクジョンミンがとにかく凄い。
「障がい者を演じてる」感がまったくない。そういう人を連れてきたんじゃないの?と疑うレベル。
レインマンのダスティンホフマンにはそこまでの衝撃を受けなかった。
いや、でも衝撃ではないか、この作品はパクジョンミンが本当のサヴァン症候群で、そのドキュメンタリー映像を見せられてるようなリアルさがあった。

そして、かつて母に捨てられたジョハの苦しみや葛藤が、そして怒りと母への同情や愛しさが、台詞や説明抜きでさりげなく見事に描かれていて、
その言動全てにわざとらしさがなかった。
普通この手の映画ではもっと母と息子がぶつかり合うものだけど、そういう「いかにも」な派手さはないんだよね、うまいと思う。

クスっと笑えて感動して泣いて、ピアノ演奏の美しさに魅了される良い映画だった。
後味も悪くない。

白頭山大噴火


2019年製作/128分/韓国
原題:Ashfall

あらすじ
北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山・白頭山で、観測史上最大級の噴火が発生する。噴火によって大地震も誘発され、ソウル市内のビル群が倒壊するなど人々はパニックに陥る。白頭山の地質研究の権威である大学教授カン(マ・ドンソク)がさらなる大噴火の発生を予測したことを受けて、韓国政府は韓国軍大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)と彼が率いる爆発物処理班に対し、北朝鮮に潜入して火山沈静化を図る秘密作戦の遂行を命じる。そのためにインチャンたちは、作戦成功の鍵を握るとされる北朝鮮人民武力部の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)を見つけようとする。

ネットフリックス配信中の大ヒットドラマ『ナルコの神』でも活躍中のハ・ジョンウとイ・ビョンホンの共演。さらにさらに、あのマ・ドンソクがそのぶっとい腕と胸板を有効活用することなく米国大学教授を演じるという、幕の内弁当のような豪華さ。

この3人を出したにもかかわらず、誰がメインなんだ?とかくだらない感想を抱く暇も与えないくらい面白い映画になってる。
実はわたくし…2日連続で鑑賞しましたw
一日目はスマホで寝ながら、翌日は夫とテレビで。
なんと、どんな映画でも寝落ちする夫がトイレに行くときに一時停止するくらい夢中で観てた、それだけでもすごいw
で、2日連続で観ても同じくらい面白かった。
明日もう一回観てもいいな、そのくらい楽しいんだよねこの映画。

こんなよくわからんキャラをまぁ魅力的に、時に恐ろしく時に可愛く演じられるイ・ビョンホンは間違いなく名俳優でありスターだと思うわ。

ちょーミステリアスな危険人物として登場するんだけど、もうこの辺から既におかしい…おや?シリアス一辺倒の映画ではないぞこれは?とワクワクさせられる。それでもその後もう少し「やっぱり危険な男だ…」と思い直すも、あれ?ちょwこいつ…wっ戸惑いが増し、少しずつ彼のことがわかるようになってくる視聴者の心の流れを見事に誘導してる。チョ大尉がそこに導く相手としての役割を完璧にこなしてるし、それと同時にチョ大尉の長所短所が見え隠れして、まぁなんとも自然に登場人物を無理なく理解できる話になってるんよね、だからワチャワチャしてて色んな騒動やピンチが訪れるのに観てて嫌な疲れがない。
で、この映画一見マドンソクの無駄遣い?と思うんだけど全然そうじゃなくて、観ているとマドンソクが教授を演じたことが大正解だとわかる。
「I’m ロバート…」とか「ジヨンさん…あ、(違った)チョ大尉」とか 少ない台詞ながらその演技力でめっちゃ笑わせてくれるw
なんか、ギャグの挟み方が進撃の巨人っぽいんだよねw
チョ大尉のおとぼけお人よしキャラと、ジュンピョンのツッコミ役が最高にハマってて、この緊迫した大ピンチ場面で笑いとるのかwwwと、
演技力もそうだが脚本が相当面白い。
チョ大尉の部下たちもいい仕事してるw

ちなみに、チョ大尉の奥さん役、ペ・スジがめっちゃ可愛い。
ちょっと木下優樹菜に似てる。


そしてハ・ジョンウ、この人すっとぼけてるけどなんだかんだ有能、って役やらせたら間違いなしだねw
彼の演技は『ナルコの神』と本作でしかまだ観たことないので、全然違う役柄を演じたらどうなのかはまだわからないけど、全然違うハ・ジョンウをぜひとも観てみたい。

この映画、当初primevideoで100円レンタルだったのでそれで視聴したんだけど、結局また500円出して購入しちゃったよw
そのくらい好きな映画だ。

甘い人生 <R15⁺>


2004年製作/120分/韓国
原題:A Bitter Sweet Life

あらすじ
ソウルを一望できる優雅なスカイラウンジ。ここはソヌ(イ・ビョンホン)の城だ。7年かかってラウンジとレストランの総マネジャーであるこの地位までのぼりつめた。冷酷なほどに頭の切れる男ソヌは、表にも裏にも通るその手腕により、裏社会にも絶大な力を持つボスの信頼と寵愛を、一身に受けていた。ボスであるカン氏(キム・ヨンチョル)は、裏社会を牛耳る冷酷無比な男で、ある秘密を抱えていた。若い愛人、ヒス(シン・ミナ)のことだ。カン氏はヒスに他の男がいるのではないか、という考えに苛まされており、ソヌに彼女を監視させ、もし裏切りがあった場合には殺せ、もしくは自分に連絡しろと命じるが……。

イビョンホンの代表作、とも言われてるこの映画、てっきり甘い人生そのまんま甘々なストーリーかと思ってた…。

CSでどの映画チャンネルでも放送してないし、映どの画配信サイトでも一切配信してないのでDVD買った。ブルーレイは出てないんだよね、なんで出さないんだ。

結論から言うと見事なノワール映画、導入が少しチープだが、結局これボスの女に惚れたわけじゃないんだよね、そこがわかりにくいけどある意味そこがうまいのかもしれない。ボスの若い愛人のひたむきさを見てなんらかの感情が湧いたもしくは、自分の魂が揺さぶられたってことなんだろうね…。でもやっぱそこの過程がもう少し丁寧に描かれてたらなぁ~と思う。

結局ボスからの制裁とその後のソヌの孤独な闘いを見せたいだけの映画なので、ボスの愛人のくだりはその程度の表現になっちゃったってことなのかな?「復讐する男のかっこよささえ見せられればその原因となった女の魅力とかは適当でいいっしょ」的な?

まぁそこはいいとして(よくないけど)これ、ちょっとソヌの認識甘すぎると思うんだよね、そこが納得できない。だってソヌは冷酷でクールでボスに従順な手下として描かれてて、それゆえにボスから信頼を得てのしあがってきた、って設定だよ?で、過去には組織の裏切り者の手首を斬り落としたとかなんとか言われてるのに、何故今回に限ってボスの命令に背いて無事で済むと思っちゃったのか、そこが納得いかない。冷静な判断が出来ないくらいボスの愛人に惚れたという描写があればまだ納得できる。でもソヌが愛人を監視していたのはほんの2~3日で大した会話もしてない。また、これだけのイケメンが今まで人を愛したことがないというのなら何故そうなったのか、くらい少しでも過去のエピソードが欲しい。ポスターに書かれてる「愛を知らない男の、命を懸けた選択」って一文にも思わず「いや、お前そういうつもりは全然なかったよね?」ってツッコミ入れちゃうよこれじゃ。

それもこれも、イビョンホンの魅力とアクションシーンの迫力に思わず「まいっか」と言いそうになるけど、無駄を徹底的に省いたノワール映画だとしても、やっぱり何かが足りない。逆に言うと、そんな脚本なのにここまで面白く見せることができたのはやっぱイビョンホンの魅力が大きい。

お得意のテコンドーを惜しみなく披露してくれるし、拉致監禁され壮絶なリンチを受けもう絶望しかない…ってところからの起死回生、ここの乱闘は凄まじい、素晴らしい、映画を観てて鳥肌が立ったのは久しぶりだ。そのくらい芸術的な乱闘シーンだと思う。

主人公だから話の中盤で死なないに決まってるじゃん、と言われればそうなんだけど、それをふまえた上でも絶望的なのよね、監禁暴行された場面が。

あと、忘れちゃいけないのがファンジョンミンが悪役で出てる事wなんか少しむっちりしてるのが面白いんだけど、この映画でかなり存在感があると注目されたらしいので、この頃は割と無名だったのかな??いい味出してたよ~ほんとに。

少し不思議だったのが、この映画でも緊迫した場面でちょっと笑いが入るんだよね。韓国映画ってそこらへんのこだわりがあるのか?笑いの投入がうまい。

そうそう、残念な点として忘れちゃいけないのが、ボスの愛人役が『美しき日々(2001年~)』でイビョンホンと共演して妹役やってた女優さんなんだよね、先にどっちのドラマ観ちゃってる自分としては妹のイメージが強すぎたかな……。あと、アイリスで嫌な上司演じてた俳優が今回もボス役で、悪役顔ってやっぱあるんだな…wと思った。

まぁ色々書いたけどラストは美しいし、なかなかの傑作ノワール映画だと思う。

密偵 <PG12>


2016年製作/140分/PG12/韓国
原題:The Age of Shadows

あらすじ
日本統治下の1920年代の朝鮮半島、朝鮮独立運動団体「義烈団」を監視する特命を受けた朝鮮人の日本警察官イ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は、義烈団のリーダー、キム・ウジン(コン・ユ)に近づく。一方、義烈団は主要施設を破壊するため爆弾を京城へ輸送する作戦をひそかに進めていた。義烈団と日本警察の諜報(ちょうほう)戦が展開する中、爆弾を載せた列車は京城に向かい……。

確かこれも実話系。冒頭から見入ってしまう、やはり韓国映画は最初から視聴者を引き付けるのがうまいね。

ちなみに監督は『悪魔を見た』のキム・ジウン。痛々しいの描写はお得意ね。拷問場面容赦なくて結構キツイ、女の顔に焼けた鉄を押し当てるとか、その他もろもろエグい。
私が観たキム・ジヨン映画を時系列に並べると
2005『甘い人生』
2008『グッド・バッド・ウィアード』
2010『悪魔を見た』
2016『密偵』
全作品イ・ビョンホンが出てる。
堤幸彦と渡部篤郎的なタッグだな。

イ・ビョンホンの活躍を期待してたんだけどちょっとした出ない!義列団のカリスマ団長なんだけど、ただジョンチョルとウジンに酒飲ませまくるためだけに出演したみたいな…wなんだこれw
盃を交わす…ヤクザの契りにも似た儀式?なのか?樽いっぱいの酒を三人で飲み干すの、お代わりしまくって…体壊すぞ!!急アル中毒になるぞ!とハラハラしたわ。
日本統治下の朝鮮ってことでやっぱり憎き日本人を相手に贖う朝鮮人ってお話なのであまり気持ちの良いものではなかったけどそこそこ面白かった。
ちょうど最近Netflixでドハマリして一気観した2018年の韓国ドラマ『ミスター・サンシャイン』で1900年あたりの朝鮮を予習してたのでああ…あの後の混沌とした時代か…感慨深さもあった。
あのドラマと比べるとだいぶ殺伐としてたけど。
日本警察のトップ役に鶴見辰吾が出てたけどなかなか難しい役を見事に演じてた、良い俳優さんだな。
ラストの雰囲気が、まるでイングロリアス・バスターズの映画館のシーンみたいだった。
そううまいこといくか?と思ったけどこれ実話系なんだよね…歴史的事実を面白く脚色するのがうまいんだろうな韓国は。
 

誰にでも秘密がある


2004年製作/101分/韓国
原題:Everybody Has Secrets

あらすじ
自由な恋愛観を持つ女子大生の三女ミヨン(キム・ヒョジン)は、ジャズ・バーで歌っている時に、客として訪れた青年実業家スヒョン(イ・ビョンホン)に心を奪われてしまう。恋人のサンイル(タク・ジェフン)に退屈していたミヨンは、自分から積極的にアプローチ。まもなく2人は付き合うようになり、ミヨンは家族にスヒョンを紹介し、公認の仲になった。勉強一筋で恋愛経験ゼロの大学院生、次女のソニョン(チェ・ジウ)は、最初無関心を装っていたが、スヒョンが文学に詳しく、クラシック音楽に父を思い出して涙するのを見て、彼に夢中になってしまう…。

しょーもない映画とは聞いていたが本当にふざけた映画だったw

これも放送や配信の予定がないのでDVD購入。

このバカバカしさは好き嫌い分かれるとこだけど、単なるプレイボーイに振り回される系の話ではなく、ちゃんとラストで「おおおそうだったのね」と思えるのでなんだかんだイイ映画だと思うw
チェジウが体張ってるな~とwこの時期多分イビョンホンとチェジウはリアルでも付き合ってたんじゃなかったっけ??ドラマ美しき日々の後だから…。
なので二人がベッドであんなことこんなことしてる場面は完全に心から楽しんでるように見えて微笑ましいw

で、意外と場面が前後してちょっとしたミステリ風味にもなってるw
あ~、あの時別の場所ではこんなことが起きてたのね?と。

まぁ何よりこの映画、イビョンホンがとっても素敵なのでもうなんでもいいw
全体的にコミカルなので頭空っぽで楽しめるのがいいよね、たまにはこんなのも観ないと疲れちゃう。
一番笑ったのは三姉妹の弟。
スヒョン(イビョンホン)を兄貴と慕い、恋の相談なんかしたりするんだけど見事に不細工で、
でも根が明るいイイ奴なもんだから(可愛い彼女もいるし)スヒョンを妬むとか一切なしで、逆に「なんか…俺…目覚めてしまうかも…」ってなるww
でも意外にこういうことってあるのかもねw

イイ男はがっつかなくても女の方から寄ってくるんだよね。
でも普通ここまでイイ男になかなか自分から声はかけらないよなぁ…。

スヒョンを逆ナンするミヨン、これまた韓国ものでありがちな「美女ではないけど美女扱い」ってやつで、でもスタイルが良くて自信満々だとまぁそこそこ綺麗に見えないでもない現象が起きてる。いいことだ。

観ても観なくてもいい映画だけど、割と楽しめるので気になったぜひぜひw

犯罪都市


2017年製作/121分/G/韓国
原題:The Outlaws

あらすじ
刑事マ・ソクト(マ・ドンソク)は、街の平和を脅かす犯罪者を次々とたたきのめしていた。ある日、中国人のチャン・チェン(ユン・ゲサン)が率いる犯罪者集団が町にやってくる。悪事の限りを尽くす彼らを一網打尽にしようとするマ・ソクトだが、そこへチャン・チェンに縄張りを荒らされた韓国マフィアも絡んでくる。

Netflixにて視聴。
PG12指定とかじゃないの…?ってちょっと思ったんだけどwどの映画サイトにも書いてないのよねw
めっちゃ面白かった!
ドンソクの張り手が炸裂!!
強敵をぶっ倒しても肩のほこりを払ったくらいの顔して帰っていくw最高w

なんか結構ヤクザの拷問とかがキッツいんだけど、まぁ韓国映画あるあるで…(大体片手を潰すとか片手を斬り落とすとか)
銃撃戦がなくてとにかく肉弾戦、そこがまたイイ!
韓国映画は中国と北と南とたまに日本とかベトナムとか…出てきて…アジア限定とはいえグローバル感があるんだよね。
この映画でも中国マフィアがめっちゃキレッキレでやばい!
たった3人なのに町を恐怖に陥れる…そのエグさがあるからこそのラスト、爽快!ラストが最高!
ちょっとヒーロー漫画のような…「さすがにこんな敵現れたら主人公もピンチなんじゃね?」という不安をジワジワ抱かせて、でもずっと直接対決がない、焦らします…とにかく怖がらせて焦らして……。
まんまと監督の手のひらで踊らされたけど最高だったわ~w

レビューサイトでは「この刑事たちは拳銃持ってないのか!」とキレてる意見があったけど韓国映画でそんな野暮なことは言いっこなしだぜ…w
なんか今ちょうど韓国でこれの2を撮影中とか制作中とか…絶対観る!!!
ドンソク好きなら観なきゃ損する映画だ。

浮気な家族


2003年製作/104分/韓国
原題:A Good Lawyer’s Wife

あらすじ
30代の専業主婦ホジョン(ムン・ソリ)の家族は、弁護士の夫ヨンジャクと7歳の息子スインの3人暮らし。一見幸せな生活を送っているように見える彼らだが、それぞれに秘密や悩みを抱えていた。夫婦関係は既に冷め、夫は多忙の傍ら愛人と浮気を重ねている。息子のスインは、自分が養子であるという事実にいまだ気持ちの整理がついていない。

19年前とは思えない、ファンジョンミンこの時と今、そこまでめっちゃ違わないんじゃ…いや、老け顔なのか?まぁとにかく油断したら太りそうだけど若さでなんとかなってる感じのリアルなボディ、全裸を惜しみなく披露してくれてまっせ。
180cm長身(渡部篤郎も実は180)美脚でした、ええ。
なんだこれロマンポルノじゃねーか、ラッキー♪くらいの感覚で観てたらとんでもなかった、ちょっと観たのを後悔してる。
大好きなファンジョンミン、キチガイを演じさせても一流だけど妻にDVぶちかます場面はやっぱり嫌だな。
あと、うっかり軽い気持ちで観てしまう人の為にネタバレするけど、ホジュンとヨンジョクの7歳の息子がとあるおっさんにさらわれてビルから放り投げられてグチャっと…即死する。
ここの描写があっさりしててすごくエグイ、よくこんな映画撮ったな…。
実は深夜にウトウトしながら観てたから結構台詞とか抜けてるんだけど、この場面で目が冴えちゃったよ。

赤ん坊を授からない夫婦のすれ違いと、夫の浮気、妻のあてつけ、あれやこれやしてる間にヨンジョクは人から恨みを買い、その怒りは7歳の息子に向かったわけだ…辛い。
しかも、その後も夫婦は淡々としていて、養子ゆえなのか?とそこもゾッとしてしまった。

妻に手をあげる場面はたったひとつなんだけど、めっちゃリアルだったな。この監督、子どもが殺される場面もそうだけど、容赦がなさすぎて怖い。韓国映画は踏み越えちゃいけないとこを簡単に踏み越えてしまうな。

映画感想