らくがきと読書感想
読書感想

改めてきちんと数え直したところ…9月から今日まで32冊の新刊と、138冊もの中古本を買っていた事実が判明。
先日書いた日記では購入履歴をざっと見て確実に100冊いったな…と思って100冊と書いたものの
まさか170冊とは…。
どうりで読むのが全然追い付かないはずだ。もはや課題と化しているw
でも、「積読こそが完全な読書術である」っていう本があってね…まだ買ってはいないんだけど結構評判が良くて、
そのうち買おうかなって思ってるだけど。
以前この本の表紙を見た時に「なるほど、積読しまくっても問題ないな!」って単純に思っちゃってw
今では積んである本見てニヤニヤしてる始末、どうしてくれるんだまったく(*゚∀゚)!!!
死ねばいいのに -2010
京極 夏彦 (著)
あらすじ
「人の心ほど深く昏いものはない」
京極夏彦が紡ぐ究極の謎(ミステリー)。
死んだ女のことを教えてくれないか――。
無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう
。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実……。人は何のために生きるのか。
この世に不思議なことなど何もない。ただ1つあるとすれば、それは――
7つの章に分かれていて、主人公ケンヤが死んだ女のことをもっと知るために彼女を取り巻く7名に会いに行くという話。
twitterの読書アカで知り合った人のお勧めで買った本。
「死ねばいいのに」の台詞を言わせるためだけに書かれた話と言っても過言ではないので
ちょっと強引な展開もある。
まだその言葉言うには早すぎない?と思うこともしばしば。
ケンヤの言葉に反発を覚えたり深く共感してみたり…。
あくまで守るべきものがない、その日暮らしの若者だから放てる言葉なんだけど
人は「何を言うか」ではなく「それを誰が言ったか」を重要視しがちである。
成功者の言葉は説得力があるが落伍者の言葉は負け犬の遠吠えに聞こえ、逆に落伍者のそれは胸に突き刺さるが
成功者の口から放たれるとただの綺麗ごとに聞こえる…、そんなものだと思う。
金持ちの白人が人間は平等だ、と言えばそれは嘘っぱちだ!と人は言いたくなるものだけど私はそうは思わない。
逆に貧困にあえぐ黒人が「人間は不平等だ!」と言えば必ずしもそれが正しいとも思わない。
世の中はそんな風に二分化されるような単純なものではないはず。
と、話がそれちゃったんだけど、この小説はもう完全に読む人側がどう感じ取るか、どこまで許容できるかに尽きる。
正しいことを言ってる若造、でも世の中そううまくいくなら苦労はないよ、で済ましてしまえる話でもあるし、
まだ、ならとことん堕ちたつもりで奮起してみるのもありだろう、とも思える話だ。
読んだ時の自分の心境だったり生活環境によって感想が変わるんじゃないだろうか。
まあ、それはどんな話にも言えることだと思うが。
私はケンヤがまったく学のない青年という設定でありながら、著者の代弁者ということがチラ見えする
ところが残念だった。不器用で学がなく社会の底辺として生きる彼が使うにしてはあまりに言葉が巧みであり、
時に彼に似つかわしくない知性的な単語を発してしまってる。そこがとってもチグハグだ。
著者が底辺の若者の姿を借りて読者に説教しているお話に過ぎない。
殺人犯も容易に見抜ける。
ま、そこは大事なところではないので当たり前だろうけど。
私には著者の姿が見えすぎるためケンヤがロボットのように感じられてならない。
それも一応最後の最後でやっと感情らしきものを見せてくれるのでなんとかなってるのかもしれないけど。
と、結構貶した割りにそこそこ面白かったです。
本作が初の京極夏彦作品だったわけだけど……実はこれを読んであと3冊買っちゃいましたw
違う傾向の作品も読みたくなって。
また読んだら感想書きまーす(´∀`*)
慈雨 – 2016
柚月 裕子 (著)
あらすじ
警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。
旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。
手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。
場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。
安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。
これはちょっと珍しいパターンかも…。
著者が女性…ならでは?かな。
荒くれ刑事は一切出てこない。長年の刑事生活を終えた60の男が妻と過ごす時間の中で
過去の過ちについて振り返るお話。
未解決の少女誘拐事件と今現在起きている同様の事件を繋ぎ合わせて現役刑事に電話でアドバイスしたり
するくだりは何度も出てくるが、あくまで神場は捜査に加わる権限はないのでお遍路の旅を続ける。
引用した解説文にもあるように確かに「安易なジャンル分けを許さない」小説ではあるが、
ちょっと物足りなさを感じてしまった。
ゴリゴリの警察小説が好きな自分にはあまり向かないかな。
でも面白くないことはない。
地味ながら、これが新感覚ってやつかもしれない。
虚貌 -2001
雫井 脩介 (著)
あらすじ
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。
社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。
間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが……。
癌に侵されゆく老刑事が、この事件を最後と決意して命懸けの捜査に乗り出す。
犯人に告ぐ
ビターブラッド
検察側の罪人
火の粉
クローズド・ノート
犯罪小説家
に続いて7冊目の雫井作品です。
冒頭からすさまじい殺人描写。
子どもの頭からガソリンかけて火をつけるってなかなか無いぞ…。
誉田哲也もこの手の描写がかなりリアルでお得意のようだけど、雫井さんもなかなか…エグいわ。
普通の家族のささやかな幸せな光景が瞬時に地獄絵図に変わるこの描写は学ぶべきところがあるというか…
淡々としているのにこれほど恐怖を感じる演出、どんな気持ちで書いてるんだろう、と想像してしまった。
さて、本作は上下巻に渡る長編になってますが読み応えはあります。
二十一年前の事件を、余命僅かな老刑事が追うという展開も結構ハラハラする。
さっきまで死の床にいたおっちゃんがこんな頑張れるの?と思うんだけど、それは執念だわな。
この刑事の娘がまだ意外なところでストーリーに絡んでくるんだけど、まぁ救いのない展開。
でもとことん暗い感じにならないのは、あまりにも真犯人のトリックが軽いから。
これは賛否両論あるだろうな…色々なレビューを読むと、「反則技だ」とまで言われてる。
うーん、反則かもしれないw 可能かどうかはだておき、少なくとも読者に「これも可能な方法だ」と
思わせないといけないよね、こういうリアルな犯罪小説においては。
そういった意味では確かにそこだけリアリティがない、批判も納得。
だけど上巻の謎めい不気味な雰囲気はかなりよかった。それだけでも読み価値はあるように思う。
ラストも悲しいながらどこか一筋の光が差したようなそんなエンディングでした。
獄門島 (角川文庫) – 1971/3/30
横溝 正史 (著)
あらすじ
獄門島――江戸三百年を通じて流刑の地とされてきたこの島へ金田一耕助が渡ったのは、
復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。
『三人の妹たちが殺される……おれの代わりに獄門島へ行ってくれ……』瀬戸内海に浮かぶ小島で網元として君臨する鬼頭家を訪れた金田一は、
美しいが、どこか尋常でない三姉妹に会った。だが、その後、遺言通り悪夢のような連続殺人事件が! トリックを象徴する芭蕉の俳句。
ぶっちゃけもう三冊でお腹いっぱいな横溝作品。
飽きるなこのお決まりの展開。
動機に納得できないんだよどうしても…。
あくまで本格推理小説なのでリアリティーとか度外視してもいいんだけど、やっぱり飽きる。
1971年に読んでいたら(生まれてないけど)興奮してたんだろうなぁ…。
辺鄙な島の封建的社会に悪寒を感じることもなく、なんだか消化不良のまま。
ラストとか寝落ちしてしまい覚えてない…。
横溝小説を買うのはこれが最後になると思います(^^;)


