映画の感想

最近観た映画の話
とりあえず覚えてるタイトルをあげる

グリーン・ゾーン
いぬやしき
ゼロ・グラビティ
トゥモロー・ウォー
グリーンブック
クロール~凶暴領域~
ホワイトハウス・ダウン
ブレイブワン
運命の女
エンド・オブ・キングダム
エンド・オブ・ステイツ
イルマーレ
素晴らしきかな、人生
ファーゴ(二度目の鑑賞)
ダーク・プレイス
キャビン
拷問男
24 TWENTY FOUR リデンプション
ミッシング・ポイント
評決のときウリージャスティス
サベージ・キラー
ザ・センチネル 陰謀の星条旗
FOUNDファウンド
マグニフィセント・セブン
ザ・アウトロー
依頼人(何度目かの鑑賞)
ヘッドハンター
スイス・アーミー・マン
スリー・ジャスティス
レプリカズ

内容を覚えてるものだけ、何日かに分けて感想書きます。
これだけ観てるとすぐ忘れてしまう…
今回は☆の数も付けてみた(満点は5つ星)

映画感想

いぬやしき (2018)
監督 佐藤信介

あらすじ
定年を控えるうだつが上がらない会社員・犬屋敷壱郎(木梨憲武)は謎の事故に巻き込まれ、
目が覚めると見た目は変わらず、体の中はサイボーグになっていた。
超人的な能力を手にしたことを自覚した彼は、その力を人のために使うことで存在意義を見いだすようになる。
一方、犬屋敷と同様の事故で同じ能力を備えた高校生・獅子神皓(佐藤健)は、敵対する人間を全て消し去りたいと考え……。

 
☆☆☆
これの原作漫画をちょっとだけ読んでなかなか面白かったってことと、憲さんが出てるから、そんな理由で珍しく邦画を観た。
佐藤健、私は彼をずーっとタケルではなくケンだと思ってた。
普段テレビをまったく観ないのでネットニュースなどに書かれた名前だけ見て思い込んでるってよくあるよね…。

何歳か知らないが、いくら綺麗な顔で若く見えるとはいえ、高校生には見えない。
多分この俳優さん『ごくせん』ってドラマに出てたはずだから結構な歳では?とか言いつつごくせんも観たことはない。
日本の俳優の人材不足を感じさせる配役。
顔は綺麗だし演技は下手じゃないけどね。

二階堂ふみ、という女優さんを知ったのだが可愛かった。
いかにも男ウケしそうな、ロリった感じもまたそそる。

それより、私は邦画でこのクオリティーのアクション場面が作れることが嬉しかった。
CGも思ってたよりはよかった。(CGだらけだけど)
そして憲さんは何をやらせても本当に器用だな…と。
ファインティング・ニモでマーリンの声を演じた時もすごかったなぁ…。
彼と室井滋さんの声、演技、本当に素晴らしかった。

まぁ深く語れるような映画ではないけど、邦画界の今後にちょっとだけ期待したい、と思わせてくれた映画でした。

ゼロ・グラビティ (2013)
監督 アルフォンソ・キュアロン

あらすじ
地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。
地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。

☆☆☆
サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーが宇宙を彷徨うんだけど、せっかくの名優の顔が中盤くらいまでヘルメットでほとんど見えないw

前情報なしで観たので途中までサンドラとジョージに似てる人…?と思いながら観てたくらいだ。

おととしかな、アズ・アストラという即効性睡眠薬のような宇宙映画を観たもんだからつい比べちゃうけど、映像も迫力がありストーリーも一切の無駄がなく緊張感も最後の一瞬まで継続するという良作だった。ただ、あまりにずっとサンドラの苦闘が続くので暗い、とにかくなんか…暗いw

これ映画館で観たらもっとすごかっただろうな…。なんかね、宇宙空間に放り出された女性が
一体どうやって地球に帰るって言うんだよ!という絶望感が止まらないんだけど、
そういう女性をそこそこの悲壮感にとどめて演じることが出来るサンドラ特有の元気さや明るさみたいなものが
良い塩梅でね…結論としては「生きる力」みたいなものを与えてくれる感じの映画だったと思います。

宇宙や科学系が好きな人ならハズれではないと思う、お勧めです。

トゥモロー・ウォー (2021)
監督 クリス・マッケイ

あらすじ
2051年から現代にやって来たタイムトラベラーグループにより、
30年後に人類は未知の生物との戦争に敗北するという緊急メッセージが伝えられる。
人類が生き残る唯一の方法は、現代に生きる兵士と民間人を未来に送り、戦いに加わることだった。
幼い娘を持つ高校教師のダン・フォレスター(クリス・プラット)は、娘の未来のために戦う決意をする。

☆☆☆
主演クリス・プラットってだけでも観ちゃうよね…w
しかもタイムトラベルという私の大好物!!!
で、これ意外にありそうでなさそうなお話。
一体どんな法律を作りどんな名目でどんどん人を使い捨て兵士にして未来に送り込んでるのやら、結構無理やりな設定なんだけど、
今やもう斬新なアイデアなんてなさそうな………使い古されたエイリアンの搾りかすみたいなものしか生み出せないであろう
未来のエイリアン、これが結構イケてて、なかなかエグイ造形してます、怖いですw動きもキモくて速いですw

以下ネタバレ

ダンは未来の司令官と出会う。

実は彼女は自分の娘だった。
ここからの流れは結構感動する。
子を持つ親の気持ちってやつがわかるから、なんとも泣ける。
そして、アクションが全体的にかっこいい。
昔から戦闘がすごく好きなので、チャチな戦闘観ると途端に映画そのものが嫌になっちゃったりするんだけど、
この映画はエイリアン相手に迫力の戦闘を見せてくれた。
相手が人ではない、と言う点でいささか銃が役立たずな面も多々あったけどそれは仕方ない。

結局、総本部がエイリアンの大群に襲われ基地は崩壊、もう二度と未来のどの時代にも
過去の人間は飛ぶことが出来なくなるため、せっかく見つけた解決策を用いて、
どこかの未来地点でそれを活用することはできないという最悪の結果に……。

で、ここからが面白くて、まぁそれほど斬新な設定ではないんだけど
実はエイリアン達は未来に突然現れたのではなく、ずっと過去に地上に降りて卵を地底に埋めていたのでは…という事実が判明。

一部の戦士たちが極寒の地ロシアで密かにエイリアンの卵を始末しようと旅立つ。
まぁ、この先の展開はちょっと無理やり困難を作り出した感があるが、
死者は出したもの、一応ハッピーエンドってやつでした。

ただ、思うのは、こうして問題解決したことで
未来で出会った娘は、自分の時系列の娘ではないということになる。
ダンの気持ちはとても複雑だよね…。
未来で死んでいった娘と、今現在目の前にいるまだ幼い娘。
いってみれば、未来トランクスと現代トランクス的な…。

自分が親の立場でこの状況になったら、しばらく現実を直視できないかもな…色々ショックで。
気持ちの整理がつくのに時間がかかりそう。

あ、忘れちゃいけないが現代から未来戦争に駆り出される兵士として24のクロエ役、メアリー・リン・ライスカブが出てる!
嬉しい!!と思ったらすぐ殺された…そりゃないぜ…。

それにしてもやたら登場人物が黒人だらけだな、と感じた。
そのうちハリウッド映画もアメドラも黒人とアジア人だらけになったりして…。

グリーンブック (2018)
監督 ピーター・ファレリー

あらすじ
1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、
クラブの改装が終わるまでの間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。
シャーリーは人種差別が根強く残る南部への演奏ツアーを計画していて、二人は黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つ。
出自も性格も違う彼らは衝突を繰り返すが、少しずつ打ち解けていく。

<トロント国際映画祭観客賞受賞>

☆☆☆☆
派手な映画ではないので感想が難しいんだけど、一言で表すと「良い映画だった」かな。
人種差別がなんちゃら、と近年変な場面で黒人が出たりアジア人が出たり、不自然に差別問題を絡めたりと、話そのものがチグハグになる映画やドラマも少なくない中、
この映画はそういうものとは違った、とても自然でとても優しく、押しつけがましさのない素晴らしい映画だと言える。

といっても実話を元に作られた映画って大抵こういう淡々とした雰囲気になるよね。それがまたいい味を出すのだろうけど。

トニーとシャーリーの演技がひょうひょうとしてるんだけど、2人の心情の変化が丁寧にさりげなく書かれていて
クスっと笑える場面もチラホラ。
全体の雰囲気がアメリカ映画っぽくないのはトニーが「ちょっと悪くて陽気なイタリア男」だからだろうかw
この、トニーという男、最初の印象があまり良くないだけに、ラストまで観るとめっちゃ好きになること間違いなしw
妻想いで情の熱い、真っ直ぐな男なんだよね、カラっとしてて。なんだかんだ男にモテる男ってやつかな。

やっぱり一番好きなシーンは、妻への手紙の助言をするシャーリーと、素直に助言を聞くトニーw
ほんと可愛いw

 
そういえば私はこの映画と『最強のふたり』がごっちゃになってたなw
後者は途中だけ観て、まだちゃんと全部鑑賞してないので時間を置いてまたみてみよう。

ホワイトハウス・ダウン (2013)
監督 ローランド・エメリッヒ

あらすじ
大統領ジェームズ・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)を警護するシークレットサービスを目指すも、
不採用となってしまった議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)。
不採用だったことで幼い娘を悲しませたくないと、気晴らしも兼ねて彼女を連れてホワイトハウスの見学ツアーに参加する。
だが、そこへ謎の武装グループが乗り込み、瞬く間にホワイトハウスを制圧した上に大統領とケイルの娘らを人質にして籠城。
未曽有の事態に全世界が混乱する中、ケイルは武装グループに挑む。

☆☆☆☆
観終わってから気づいたけど、ローランド・エメリッヒ監督じゃん…そりゃおもろいわな。

なんでホワイトハウス襲撃ってこんなに興奮するんだろうw
アメリカ人もほんと、好きよねこの設定w
この映画はかっこよさはあまりなくて、なんか安心して観れるテロ映画(なんじゃそりゃw)

最初はジェイミー・フォックスが大統領?どう考えても貫禄不足だろ~、ってつっこんで観てたんだけど
後になって「あ、これは配役正解だwww」と思った。
大統領がリムジン箱乗りしてロケットランチャーぶっ放す映画なんて今まであったか?ww
嫌いじゃない、この軽いノリw

アメリカ映画おきまりの「離婚して娘に嫌われた父親が威厳をとり戻るために…」っていう設定なんだけど
反抗期で生意気なこの娘がかなり活躍するwそれもいかにも現代風なやり方でw
しかもこの娘、ホワイトハウスオタクってところも面白い。
出来ればその設定をもっと生かしてほしかったな~。

こういう肩の力抜いて楽しめる映画って絶対必要だよね、家族で楽しめる。

ブレイブ ワン (2007)
監督 ニール・ジョーダン

あらすじ
ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティを務めるエリカ(ジョディ・フォスター)は、
婚約者であるデイビッド(ナビーン・アンドリュース)との挙式を目前に控えた身。
しかし、ある日の夕暮れ、愛犬を連れて散歩に出かけた2人は3人組の暴漢に襲われ、
エリカは意識不明の重体となり、デイビッドは命を落としてしまう。


☆☆☆☆
名前は有名だけど実は今まで一つも観たことがない ニール・ジョーダン監督作品。
有名タイトルは『俺たちは天使じゃない』『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイヤ』かな。

さて、本作はかなり重いです。
あらすじからしてわかってることだけど、暴力場面はかなりキツかった。
グロ暴力にも種類があって、私はこの手の「しょーもない不良の暴力にさらされる」系が一番苦手だ。
何故なら「こんな糞以下の人間に…」「大義の欠片もなく」命を奪われるから。
そして、怨恨殺人や目的のある殺人と比べて「ひょんなことから」行われる暴力なため
やった側に人の命を奪ったことに対しての自覚がない。
何よりも「日常で起こり得るリアリティ」を感じて寒気がするからだ。

大体カップルが夜更けに暗いところを散歩する、という行動自体私は賛成できない。
「悪いことは夜起きる」と昔からいうがそれは正しい。
勿論白昼堂々の通り魔や近年増えている外国人同士の殺し合い、外国窃盗団の堂々とした空き巣など、
色々あるけど…それでも夜の闇は「太陽の光でおさえこまれていた人の負の感情や闇の力」みたいなものを放出してしまう力があると思う。
とか書いてる自分、めっちゃ中二病っぽくないか?w
いや、でもマジでそういうもんだと思うんだよね。

というわけでこの映画は私にはかなりしんどい。
暴力を受けたことがある人間には、「それ以上の暴力」が容易に想像できるわけだ…。

ただ、そこから先は『狼の死刑宣告』っぽい復讐物語になる。
以前感想を書いたけど、ケビン・ベーコンが殺された息子の復讐に燃える壮絶な映画です。
どうやら『狼よさらば』(チャールズ・ブロンソン)オマージュ作品らしいけど。

まぁつまり…人間は「復讐」というものから逃れられない存在なんだな…と悲しくも再確認してしまった。
本作もそんな映画です。
でも、ジョディ・フォスターの存在感がすごくて、単なる復讐物語におさまってない気もする。

刑事との友情が芽生え、彼は気づくわけです。
ならず者を射殺している犯人がエリカだってことに……。
当然、刑事としてそれを阻止しなきゃならない。

恋人を殺した奴らに今度こそ復讐を…と死をも覚悟して向かうエリカが刑事に送った一つの動画。
この場面はすごくいい……。
結局、事件というのは被害者が出た後に動き出すもので、その凄惨かつ壮絶で理不尽極まりない暴行を
実際目にするのは当事者だけだったりする。
当然、刑事だって裁判官だって現場を知ることにはなるが、あくまでそれは「過ぎた光景」なんだよね。
リアルではない。
ラスト、刑事の決断は言ってみれば「甘い」のかもしれない。
映画としても甘ったるい結末だろう。
でも、チープを覚悟の上でこの結末を作った製作者には、天晴と言いたい。
たまにはこんなラストがあってもいいんじゃないだろうか。
現実では決して叶わぬ願望だもの。

映画感想